仙臺まちなかシアター(5月1日より配信)

我が家の鯉のぼり

 高橋菜穂子(家内)が今年の1月から準備を進めていた「仙臺まちなかシアター」。杜の都の演劇祭(2008年から2017年)が途絶え、残念に思っている方も多いと思います。でも民間でこのカフェ(飲食店)シリーズを主催するとなると中々準備、運営が大変です。でもどうしてもやりたいという彼女の熱意。文学好きで、芝居好き。最近は演出家としても勉強しています。友人や知り合いに企画内容の相談をしたり、お店をリサーチしたり、出演者への作品選定や、お店の紹介など、あなたはタウン誌の編集者ですか?と、思うくらいスーツを着て奔走していました。
 第一クールの8店舗、15作品、出演者9名が決まり、チラシも完成!さぁ、お店と作品紹介のパンフレットを作るぞ~!という段階から、新型コロナの外出自粛要請が飲食店まで広がり始めました。他の公演は概ね中止か延期。「仙臺まちなかシアター」も、苦渋の決断を迫られることとなりました。もちろん、感染拡大防止に関しては理解しています。が、なんともあきらめきれない。すると彼女は、YouTubeによるネット配信を提案。さっさと私が敬愛するクマガイコウキさんに連絡し、自宅に招いて打合せをしていました。「出演者とお店にも、なにかリターンしたい。」と早速、クラウドファンディングの準備にも入っています。しかも独学で。
 

 今回、私はトップバッターとして蕎麦レストラン「鹿落堂(ししおちどう)」で、菊池寛の「恩讐の彼方に」に挑戦します。外出自粛の中、SENDAI座解散の雑務と昨年度の助成事業報告書の作成で、膨大な時間をとられ疲弊しきっていた今や事務員の私も、やっと本腰入れた稽古に入りました。実は15日に「鹿落堂」を早朝借り切って、撮影をするはずでしたが、私の稽古が間に合わず4月23日早朝の撮影(配信は5月1日より)となりました。
 菊池寛作品は、2011年7月大阪ウイングフィールドで桃園会の皆さんの「父帰る」を観た時に、衝撃を受けました。人間の業ですかね、深いんですね人間の描き方が。「恩讐の彼方に」は、初読した際「読めない…」と思いました。若いんですよ自分の声が…でも、今回は家内の新型コロナを跳ね返そうとする馬力に、乗っかって、挑戦しようと思います。
 

  鹿落堂から仙台の街並みは、とても綺麗です。今回は、YouTubeの配信ですから、遠方の方にもお会いできそうで楽しみです。東日本大震災の時もそうでしたが、人恋しくなりますね。芝居仲間やお客さんと話をしたいですね。アベノマスクの悪口ばかりでなく、作品や芝居の話をして、何よりも劇を感じる物語に触れて感受性を豊かにキープしたいものです。どうかみなさま、5月1日配信の「恩讐の彼方に」をご覧になってください。そして、感想やダメ出しをお願いいたします。
最期になりましたが、「仙臺まちなかシアター」は今後、第2クール、第3クールと続くて行きます。来年も再来年も、継続予定です。今回に限らず今後の活動にもご声援いただけたら嬉しく思います。
 ということで、クラウドファンディングも5月1日から開始です。皆さん大変な時期で恐縮ですが、もし余裕があれば、少しでも支援ください。どうぞよろしくお願いいたします。 ギュウ

鹿落堂紹介⇒ https://www.shishiochido.com/#